半丈の書架

築30年程の住宅の、一部屋の改装である。大量の蔵書を収容するために、8畳ほどの空間を本棚でさらに細かく分節し、収納量を増やしている。一つ一つの空間は二畳にも満たない、部屋なのか廊下なのか収納なのかよくわからない、住宅のスケールを下回る小さな空間の集まりだが、アーチ状の「抜け」や外部との接点を取ることで、面積以上の広さや奥行きと、包まれるような心地よさを兼ね備えた空間を獲得している。

Date : 2013
Site : 川崎市
Photo : 山岸剛(1〜9)
    伊藤暁(10〜11)
カーテン:安東陽子
施工:栄港建設
☆ジェルコリフォームデザインコンテスト部門別最優秀賞